2020年06月01日22:10
さすがに番外編だけじゃまずいよね(挨拶)
さて前回いろんなトレーニングを紹介しましたが、今回は筋トレに絞ってお伝えします。どんなトレーニングやるにしても、元になる筋力がなかったら動けないからね。なんだかんだ言って筋トレは大事。

筋力をつけるってのは、筋トレ用語的に言うと「筋肥大させて最大筋力を上げる」ってことになります。筋肉は太いほど出力が上がるので、筋肉を太くするってことですね。
女性も多いと思うので先に言っておきます。筋肉つけた部位は太くなります。脂肪より筋肉の方が重いので体重も増えます。
ただまあ、筋肉1kg増やすってのはかなりのトレーニングが必要になるので、トレーニングしてくなかで贅肉落ちますけどね。筋トレである程度の筋肉を獲得したら、前回紹介した色んなトレーニングしていけばさらに贅肉落とせます。
なので「え〜筋肉つけると脚太くなる〜」とか気にしない。むしろたっぷりついたその脂肪を気にしろよと。筋肉ついて太くなったと思ったら有酸素運動で脂肪部分を削ればいい。結果健康的で細くなることの方が多いから。
女性のとって大切な筋トレの基本は、体重を気にしないことです。特に最初の頃は、やればやるほど体重増える(でも体型はスリム化する)って傾向が強いです。体重は無視して鏡に映る自分のシルエットを気にしてください。
ってなことで本題。
パーソナルトレーナーがつくようなジムでは、だいたい以下のように指導が入ります。
ポイントはふたつ。
ひとつは、キツくなっても正しいフォームを維持することで、狙った筋肉に負荷を与え続けるということ。キツくなったからといってフォームを崩して負荷を別の筋肉に分散させたり、反動を使ったりしてしまうと効果が薄れてしまうばかりか、下手すると怪我に繋がりかねない。
もうひとつは、現状の筋力での限界まで追い込んだ状態を作り、さらに負荷を与えるという考え方。逆に言うと、現状で実施可能な限界、あるいはそれ以下までの実施では筋肉がつきにくい、とも言える。
ということで、筋トレの効率を上げるなら「正しいフォーム」で「限界 + α」実施する、というのが重要。
まああくまで効率の話ですから、限界超えないと筋肉つかないってわけじゃないですけどね。
劇団や個人が筋トレする場合、バーベルやダンベルで必要な負荷をかけるってのがなかなか難しい。色んな重さのヤツを大量購入して保管しておける人なんて限られるからね。
なので、器具を使わず自分の体重で負荷をかける、いわゆる「自重トレーニング」が中心になると思います。
ちょっと話が逸れますが、前回説明したとおりジムなんかだと
みたいにやることが多いです(実際の設定値は指導者によりますが)。
これを負荷をかけずに行う場合、限界の回数が数百回になっちゃったりして「筋肉をつける」という意味では非常に効率悪くなる。時間がかかるってのもありますが、低負荷で高回数のトレーニングは筋肉がつきにくいらしいです
なので、自分の体重や身の回りのものなんかを使って、うまいこと負荷を増やす工夫をしよう。考え方としては以下の3つ。
1. より多くの体重をかける
→両脚ではなく片脚で行えば負荷は倍近くなる、みたいなこと
2. 動員される筋肉が少ないフォームで行う
→太腿の前側の筋肉をなるべく使わずに、後ろ側の筋肉だけで動作する、みたいなこと
3. 途中で力を抜けないフォームで行う
→腕立ての時、肘を完全に伸ばし切らない(伸ばし切ると一瞬休める)、みたいなこと

再びジムでの考え方に戻します。
自重で行う場合、負荷を微妙に増減させて調整するのが難しい。ただ、この考え方は大雑把には「限界になる回数÷ 3 を 5 セット」って感じです。限界が30回くらいなら、10回5セットで行えばいいと思います。
たださすがに限界が100回、みたいな動作はさすがになんかの負荷加えてやった方がいいと思います。よくあるとこでは水や砂いれたペットボトルとか。詳しくはあとでちょっと触れます。
適切に行えば、上記みたいに終盤は規定回数実施できなくなってきます(できちゃう場合負荷が弱い)。これを何度か繰り返しているとそのうち5セット目までできるようになる──おめでとう!筋肉がふえました!
さらに効率アップを狙う場合、上記の例だと4セット目の最後の1回、5セット目の残り3回を、軽く補助を入れて実施します。補助は必要最低限の弱い力。スクワットだったら、膝に手を置いて軽く押せばOK。
で、5セットすべて7回できるようになったら、次からなんらかしらの形で負荷を増やす(1セットの回数を増やしたり、荷物を持って行うなど)
って感じのトレーニングを組むのがオススメです
舞台であんまり使い道のない筋肉ばかり鍛えててもしょうがないので、重点的に鍛えた方がいいとこを上げておきます。それぞれに適した筋トレ種目も付記。説明めんどくさいから自分で検索してやり方調べてください(えー
大腿四頭筋
太腿の前側の筋肉。実際には四頭筋という筋肉があるわけではなく、大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の総称。身体の中で最も大きい筋肉のひとつで、脚の動きや腰の安定に直結する、役者にとって一番重要な筋肉だと思います。
→シシースクワット、ハイバースクワット、スケータージャンプ、片脚系スクワット等
ハムストリング〜臀筋群
ハムストリングは太腿の後ろ側の筋肉。いくつかの筋肉から成り立っている。地面を蹴って瞬発力を生み出す源。素早い動きやジャンプ力等に直結する。臀筋はお尻の筋肉。これも股関節(というか大腿骨)を動かすのに使う。鍛えるとヒップアップに繋がります。
→各種スクワット
腸腰筋
インナーマッスルと呼ばれる筋肉のひとつ。これもいくつかの筋肉から成り立っている。身体の中で唯一、上半身と下半身を繋いでいる筋肉のため、姿勢や腰の安定、歩き方のコントロールに直結。個人的には四頭筋と同じくらい役者にとって超重要な筋肉だと思ってます。ただ、外からは見えない筋肉のため、ボディビルを中心に発達してきた筋トレメニューには効率的に鍛える方法があまりないような気もする。
→バイシクルクランチ、ニー/レッグレイズ、リバースシットアップ等
足首周辺の腱や筋肉
これ、筋トレで鍛える場所ではないんだけども。スネの筋肉や膝下の裏側の腱や筋肉(足底筋〜アキレス腱〜脹脛〜膝裏)は、瞬発性を生むいわゆる「バネ感」に 大きく関係してます。それらの腱や筋群をプライオメトリクスやラントレーニングで鍛えるのは役者の動きを大きく変える。女性の場合、強い負荷で行うと脹脛が太くなってしまうので、どちらかというと弱めの負荷で高回数行うのがいい。
→縄跳び、フォアフットでのランニング等
ここまでが個人的に思う「役者にとって超重要な筋肉」。
あとついでに「そんなに大きな出力は求められないけどある程度鍛えた方がよさげな筋肉」が以下。
脊柱起立筋
いわゆる背筋。背骨に沿ってある細長い9つの筋肉の総称。上半身の安定や姿勢の維持に寄与。大きな出力を求められることはそんなに多くない(仕込みや転換の時くらい?)。どちらかというと、腰痛等を予防するために「落ちすぎないようにしておく」「コンディションを整えておく」ことが重要。ただ、もちろんあまりにも弱いのはダメ なので、人並み + αは必要だと思われる。
→バックエクステンション等
腹筋
これも腹直筋、腹斜筋、腹横筋などに分かれる。姿勢の安定や見た目(引き締まったウェストやいいわゆるシックスパック)に寄与。ある程度重要だけど、下半身ほどには重視してない(演技してて腹筋が筋肉痛になった・攣りそうになったって話聞いたことない)。腸腰筋のためのトレーニングや、負荷をかけたスクワット等で自然と鍛えられる気がして、うちでは現在腹筋のためのトレーニングをやることはほとんどないです。ただシットアップ(いわゆる昔からある腹筋運動)が5回できない、みたいな方もいるので、そういう人はさすがに鍛えた方がいいと思う。
→クランチ/シットアップ系
僧帽筋
首の後ろから鎖骨後ろに広がって、肩甲骨を経由して背骨にまとまる筋肉。今回唯一取り上げた身体上部の筋肉。 今まであまり気にしてなかったんだけど、女性は首の力がかなり弱いと最近思ったので掲載。またここが弱いといわゆる肩猫背になりがち(広背筋なんかもそうだけどね)。ただ女性の場合、鍛え過ぎるとゴツい感じになってしまうので程々に。僧帽筋のうち、 上部(首)や下部(肩甲骨の内側)のトレーニングメニューを中心にするといいと思います。最近気にするようになったのでうちでやってるメニューは特にないんだけど、筋トレ系のサイトとかみればあるんじゃないかと。
その他、胸筋や広背筋、肩や腕まわり関係など色々あるけども、舞台ではあんまり使わない気がしてます。
基本的には超重要とした4つを中心に鍛え、それ以外の部位は「あまりにも弱い人」「見た目等の問題でそこを鍛えたい人」が補足的に行えばいいんじゃないかと思います。
自重トレーニングやってると、さすがになんかで負荷かけねーと難しいなって局面が出てきます。そんな時につかえそうなお手軽グッズを紹介。
いや、もちろんダンベルやバーベル買ってくれてもいいんだけどね。邪魔じゃね?家置いとくと床とか壁とか傷つけそうだし。

各種ペットボトル
これはまあ有名ですね。中に水入れたり砂入れたり。大きさも色々あるのでお好きなやつを。
舞台用砂袋
劇団だったら砂袋くらいあるでしょう。ない?パネル立てたりが楽になるから作ったらいいんじゃね?
米袋
砂袋なんて使い道ねーよ!そんなあなたにオススメなのは米袋。1kg〜10kgくらいまでお近くのスーパーで各種取り揃えてございます。しかも驚くべきことに!なんとこの筋トレ用負荷物体は、食べることもできるんです!食べ物を粗末に扱ったらバチがあたるっていう倫理的な問題はありますが、最終的にスタッフがおいしくいただけば問題ありません。都内で貧乏生活送る演劇人なんかは、いざって時にはコイツを開封して泣きながら食べましょう。
古いバッグとか
砂袋にしてもペットボトルにしても、握って使う程度の負荷にしかなりません。バーベルみたいなもっと大きな負荷を……!と言うそんなあなたにオススメなのは、古くなって使ってないバッグ類。この中に好きなだけペットボトルや砂袋や米袋を詰めましょう。
スポーツ用砂袋
古いバッグとかないしなー、って方には、サッカーゴール等を固定する時に使うスポーツ用の砂袋が安価に手に入ります。5kg〜20kg用くらいまであったかな?amazonあたりで検索してください。2000円しなかったと思います。持ち手がついてて頑丈なので筋トレには最適です。中に入れる砂はホームセンターとかで買ってきてもいいし、米袋とかいれてもいいです。まあなんなら土嚢袋みたいのでもいいんですけどね。
メディシンボール
ちょっとマトモなヤツもいれときます。いわゆるボールなんだけど中に砂とか入ってて重たいボールです。2〜5kgくらいまではよくみかけるけど10kgくらいのもあったかな。ダンベルやバーベルと違って家を傷つけません。あとテレビとか見ながらなんとなく弄る地味負荷トレーニングにいいです。
代替え品なんていらねえ。俺はちゃんと金かける!って人
ジムに行け
以上、体を鍛えよう筋トレ編でした。やり方とかもっと細かく説明してほしい人はなんかでテキトーにリクエスト送ってください。
なんか向上。特に筋肉。
まずは筋トレしましょうか≫
カテゴリー │唐津「なんか向上」
from 唐津匠
さすがに番外編だけじゃまずいよね(挨拶)
さて前回いろんなトレーニングを紹介しましたが、今回は筋トレに絞ってお伝えします。どんなトレーニングやるにしても、元になる筋力がなかったら動けないからね。なんだかんだ言って筋トレは大事。

筋トレの基本
筋力をつけるってのは、筋トレ用語的に言うと「筋肥大させて最大筋力を上げる」ってことになります。筋肉は太いほど出力が上がるので、筋肉を太くするってことですね。
女性も多いと思うので先に言っておきます。筋肉つけた部位は太くなります。脂肪より筋肉の方が重いので体重も増えます。
ただまあ、筋肉1kg増やすってのはかなりのトレーニングが必要になるので、トレーニングしてくなかで贅肉落ちますけどね。筋トレである程度の筋肉を獲得したら、前回紹介した色んなトレーニングしていけばさらに贅肉落とせます。
なので「え〜筋肉つけると脚太くなる〜」とか気にしない。むしろたっぷりついたその脂肪を気にしろよと。筋肉ついて太くなったと思ったら有酸素運動で脂肪部分を削ればいい。結果健康的で細くなることの方が多いから。
女性のとって大切な筋トレの基本は、体重を気にしないことです。特に最初の頃は、やればやるほど体重増える(でも体型はスリム化する)って傾向が強いです。体重は無視して鏡に映る自分のシルエットを気にしてください。
ってなことで本題。
パーソナルトレーナーがつくようなジムでは、だいたい以下のように指導が入ります。
バーベル等で負荷をかけ、正しいフォームで行う
↓
そのフォームではこれ以上できない限界が来る
↓
フォームは崩さずに補助を入れてさらに数回行う
ポイントはふたつ。
ひとつは、キツくなっても正しいフォームを維持することで、狙った筋肉に負荷を与え続けるということ。キツくなったからといってフォームを崩して負荷を別の筋肉に分散させたり、反動を使ったりしてしまうと効果が薄れてしまうばかりか、下手すると怪我に繋がりかねない。
もうひとつは、現状の筋力での限界まで追い込んだ状態を作り、さらに負荷を与えるという考え方。逆に言うと、現状で実施可能な限界、あるいはそれ以下までの実施では筋肉がつきにくい、とも言える。
ということで、筋トレの効率を上げるなら「正しいフォーム」で「限界 + α」実施する、というのが重要。
まああくまで効率の話ですから、限界超えないと筋肉つかないってわけじゃないですけどね。
器具を使わない「自重トレーニング」
劇団や個人が筋トレする場合、バーベルやダンベルで必要な負荷をかけるってのがなかなか難しい。色んな重さのヤツを大量購入して保管しておける人なんて限られるからね。
なので、器具を使わず自分の体重で負荷をかける、いわゆる「自重トレーニング」が中心になると思います。
ちょっと話が逸れますが、前回説明したとおりジムなんかだと
・連続15回が限界の負荷をかける
・その負荷を使って5回x5セット程度実施
みたいにやることが多いです(実際の設定値は指導者によりますが)。
これを負荷をかけずに行う場合、限界の回数が数百回になっちゃったりして「筋肉をつける」という意味では非常に効率悪くなる。時間がかかるってのもありますが、低負荷で高回数のトレーニングは筋肉がつきにくいらしいです
なので、自分の体重や身の回りのものなんかを使って、うまいこと負荷を増やす工夫をしよう。考え方としては以下の3つ。
1. より多くの体重をかける
→両脚ではなく片脚で行えば負荷は倍近くなる、みたいなこと
2. 動員される筋肉が少ないフォームで行う
→太腿の前側の筋肉をなるべく使わずに、後ろ側の筋肉だけで動作する、みたいなこと
3. 途中で力を抜けないフォームで行う
→腕立ての時、肘を完全に伸ばし切らない(伸ばし切ると一瞬休める)、みたいなこと

トレーニングの組み方
再びジムでの考え方に戻します。
・連続15回が限界の負荷をかける
・その負荷を使って5回x5セット程度実施
・5セットできてしまう場合、負荷を増やす
自重で行う場合、負荷を微妙に増減させて調整するのが難しい。ただ、この考え方は大雑把には「限界になる回数÷ 3 を 5 セット」って感じです。限界が30回くらいなら、10回5セットで行えばいいと思います。
たださすがに限界が100回、みたいな動作はさすがになんかの負荷加えてやった方がいいと思います。よくあるとこでは水や砂いれたペットボトルとか。詳しくはあとでちょっと触れます。
実施例)
連続動作の限界 ...... 20 回の場合
20÷3≒7 ...... 7回×5セット実施
1 セット目 ...... 7回成功
2 セット目 ...... 7回成功
3 セット目 ...... 7回成功
4 セット目 ...... 6回成功
5 セット目 ...... 4回成功
適切に行えば、上記みたいに終盤は規定回数実施できなくなってきます(できちゃう場合負荷が弱い)。これを何度か繰り返しているとそのうち5セット目までできるようになる──おめでとう!筋肉がふえました!
さらに効率アップを狙う場合、上記の例だと4セット目の最後の1回、5セット目の残り3回を、軽く補助を入れて実施します。補助は必要最低限の弱い力。スクワットだったら、膝に手を置いて軽く押せばOK。
で、5セットすべて7回できるようになったら、次からなんらかしらの形で負荷を増やす(1セットの回数を増やしたり、荷物を持って行うなど)
って感じのトレーニングを組むのがオススメです
役者が鍛えると効果的な筋肉
舞台であんまり使い道のない筋肉ばかり鍛えててもしょうがないので、重点的に鍛えた方がいいとこを上げておきます。それぞれに適した筋トレ種目も付記。説明めんどくさいから自分で検索してやり方調べてください(えー
大腿四頭筋
太腿の前側の筋肉。実際には四頭筋という筋肉があるわけではなく、大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の総称。身体の中で最も大きい筋肉のひとつで、脚の動きや腰の安定に直結する、役者にとって一番重要な筋肉だと思います。
→シシースクワット、ハイバースクワット、スケータージャンプ、片脚系スクワット等
ハムストリング〜臀筋群
ハムストリングは太腿の後ろ側の筋肉。いくつかの筋肉から成り立っている。地面を蹴って瞬発力を生み出す源。素早い動きやジャンプ力等に直結する。臀筋はお尻の筋肉。これも股関節(というか大腿骨)を動かすのに使う。鍛えるとヒップアップに繋がります。
→各種スクワット
腸腰筋
インナーマッスルと呼ばれる筋肉のひとつ。これもいくつかの筋肉から成り立っている。身体の中で唯一、上半身と下半身を繋いでいる筋肉のため、姿勢や腰の安定、歩き方のコントロールに直結。個人的には四頭筋と同じくらい役者にとって超重要な筋肉だと思ってます。ただ、外からは見えない筋肉のため、ボディビルを中心に発達してきた筋トレメニューには効率的に鍛える方法があまりないような気もする。
→バイシクルクランチ、ニー/レッグレイズ、リバースシットアップ等
足首周辺の腱や筋肉
これ、筋トレで鍛える場所ではないんだけども。スネの筋肉や膝下の裏側の腱や筋肉(足底筋〜アキレス腱〜脹脛〜膝裏)は、瞬発性を生むいわゆる「バネ感」に 大きく関係してます。それらの腱や筋群をプライオメトリクスやラントレーニングで鍛えるのは役者の動きを大きく変える。女性の場合、強い負荷で行うと脹脛が太くなってしまうので、どちらかというと弱めの負荷で高回数行うのがいい。
→縄跳び、フォアフットでのランニング等
ここまでが個人的に思う「役者にとって超重要な筋肉」。
あとついでに「そんなに大きな出力は求められないけどある程度鍛えた方がよさげな筋肉」が以下。
脊柱起立筋
いわゆる背筋。背骨に沿ってある細長い9つの筋肉の総称。上半身の安定や姿勢の維持に寄与。大きな出力を求められることはそんなに多くない(仕込みや転換の時くらい?)。どちらかというと、腰痛等を予防するために「落ちすぎないようにしておく」「コンディションを整えておく」ことが重要。ただ、もちろんあまりにも弱いのはダメ なので、人並み + αは必要だと思われる。
→バックエクステンション等
腹筋
これも腹直筋、腹斜筋、腹横筋などに分かれる。姿勢の安定や見た目(引き締まったウェストやいいわゆるシックスパック)に寄与。ある程度重要だけど、下半身ほどには重視してない(演技してて腹筋が筋肉痛になった・攣りそうになったって話聞いたことない)。腸腰筋のためのトレーニングや、負荷をかけたスクワット等で自然と鍛えられる気がして、うちでは現在腹筋のためのトレーニングをやることはほとんどないです。ただシットアップ(いわゆる昔からある腹筋運動)が5回できない、みたいな方もいるので、そういう人はさすがに鍛えた方がいいと思う。
→クランチ/シットアップ系
僧帽筋
首の後ろから鎖骨後ろに広がって、肩甲骨を経由して背骨にまとまる筋肉。今回唯一取り上げた身体上部の筋肉。 今まであまり気にしてなかったんだけど、女性は首の力がかなり弱いと最近思ったので掲載。またここが弱いといわゆる肩猫背になりがち(広背筋なんかもそうだけどね)。ただ女性の場合、鍛え過ぎるとゴツい感じになってしまうので程々に。僧帽筋のうち、 上部(首)や下部(肩甲骨の内側)のトレーニングメニューを中心にするといいと思います。最近気にするようになったのでうちでやってるメニューは特にないんだけど、筋トレ系のサイトとかみればあるんじゃないかと。
その他、胸筋や広背筋、肩や腕まわり関係など色々あるけども、舞台ではあんまり使わない気がしてます。
基本的には超重要とした4つを中心に鍛え、それ以外の部位は「あまりにも弱い人」「見た目等の問題でそこを鍛えたい人」が補足的に行えばいいんじゃないかと思います。
ナイスな筋トレグッズ
自重トレーニングやってると、さすがになんかで負荷かけねーと難しいなって局面が出てきます。そんな時につかえそうなお手軽グッズを紹介。
いや、もちろんダンベルやバーベル買ってくれてもいいんだけどね。邪魔じゃね?家置いとくと床とか壁とか傷つけそうだし。

各種ペットボトル
これはまあ有名ですね。中に水入れたり砂入れたり。大きさも色々あるのでお好きなやつを。
舞台用砂袋
劇団だったら砂袋くらいあるでしょう。ない?パネル立てたりが楽になるから作ったらいいんじゃね?
米袋
砂袋なんて使い道ねーよ!そんなあなたにオススメなのは米袋。1kg〜10kgくらいまでお近くのスーパーで各種取り揃えてございます。しかも驚くべきことに!なんとこの筋トレ用負荷物体は、食べることもできるんです!食べ物を粗末に扱ったらバチがあたるっていう倫理的な問題はありますが、最終的にスタッフがおいしくいただけば問題ありません。都内で貧乏生活送る演劇人なんかは、いざって時にはコイツを開封して泣きながら食べましょう。
古いバッグとか
砂袋にしてもペットボトルにしても、握って使う程度の負荷にしかなりません。バーベルみたいなもっと大きな負荷を……!と言うそんなあなたにオススメなのは、古くなって使ってないバッグ類。この中に好きなだけペットボトルや砂袋や米袋を詰めましょう。
スポーツ用砂袋
古いバッグとかないしなー、って方には、サッカーゴール等を固定する時に使うスポーツ用の砂袋が安価に手に入ります。5kg〜20kg用くらいまであったかな?amazonあたりで検索してください。2000円しなかったと思います。持ち手がついてて頑丈なので筋トレには最適です。中に入れる砂はホームセンターとかで買ってきてもいいし、米袋とかいれてもいいです。まあなんなら土嚢袋みたいのでもいいんですけどね。
メディシンボール
ちょっとマトモなヤツもいれときます。いわゆるボールなんだけど中に砂とか入ってて重たいボールです。2〜5kgくらいまではよくみかけるけど10kgくらいのもあったかな。ダンベルやバーベルと違って家を傷つけません。あとテレビとか見ながらなんとなく弄る地味負荷トレーニングにいいです。
代替え品なんていらねえ。俺はちゃんと金かける!って人
ジムに行け
以上、体を鍛えよう筋トレ編でした。やり方とかもっと細かく説明してほしい人はなんかでテキトーにリクエスト送ってください。
なんか向上。特に筋肉。