2020年11月25日01:27
即決ロックンロールをまだ出してなかった。
カラクリと言えばロック。ロックと言えばカラクリ。
社訓ならぬ劇団訓は『ロックであれ。』(ちがう)
そんなbe rockな劇団ですどうも。(ちがう)
でもこんな感じです。わ~ロック~。
【公演詳細はこちら】
http://www.karakurimachines.com/contents/histories/sokketsu
あらすじ:
レコードは回る。地球も回る。そんな世界に目が回る。
揺れろ。転がれ。ロックンロール。
「熱く激しくクダラナく」をモットーにスピード感溢れるダイナミックな芝居を作り続ける絡繰機械’sの最新作は、その名も「即決ロックンロール!」。ついにヤッちまったか的そのまんま感、しかしやはりカラクリといえばロック、ロックといえばカラクリなのであります。
といっても、ありがちなロックバンドのサクセス・ストーリーなんかじゃぁございません。絡繰機械’sらしい捏造世界で揺れて転がるロック魂、巨大な運河建設に賭けた一人の男の物語。シャベルやツルハシ振り回し、土にまみれた荒くれどもがロックを叫んで進むのです。進んだ先になにがあるのか、それは見てのお楽しみ。
ロックの先人達に敬意を表しつつ、日本で最もロックが好きな劇団(当社比)が贈る怒濤の肉弾戦は、市内はもちろん県外からの強力な助っ人も入ってヒートアップ!
芝居なんか興味ネェ!って言う方にこそぜひ見ていただきたい夏の終わりの大騒ぎ。こんな時代にあえてのロック、とにかくロック。そのパワーとともに突き進む1時間半、揺れて転がってお楽しみください!
図面がちょっと分かりにくかったので、3秒くらいで殴り書きしました。
こんな。
あと、
建て込み時の詳細も作ってました…えらい…。
床に敷いてあるレコードのデザインは
こんな。
めっちゃめちゃ大変でした…。
文字と模様全部原寸大で印刷して、赤く塗装した薄ベニヤにマスキングテープ貼ってその上から手動で印字して、カッターで切り抜いて上から塗ったんですよ。ステンシル的な。
すげー…すげー頑張ったんだけど悲しいかな、舞台セットの床の造形物は芝居見てる時ほとんど目に入らない。
いいんだ…レコードの上で揺れて転がって歌って踊る人々って言う概念だから…これは…。
奥のDJブース、重要な役割があります。
こいつは4分割でバラせるように作ってあって、カラクリがよくやる「シーンごとに動く大道具」扱いです。
DJブースがあるときは、
DJがDJしてたり、
世界ロックンロールサミットの会場だったり、
会議の場だったりします。
DJブースが無い時は、
運河建設の現場になったり、
岩山を砕き、掘り進めているシーンだったり、
後ろの階段が見えることで、奥へと続く道を想像できる感じになります。
そんなわけでめっちゃ重要だったので、地の色もまずは絵の具で「こんなイメージ」ってのを作って、
それが通ったらどんなデザインにするか出して、
文字はそんな書体なのか、顔は具体的にどの位置にあって目はどんくらいの大きさで飛沫の飛び散り具合はどんなで…みたいな細かい打ち合わせを重ねました。
もうね、ファイル名が「DJブース_こんどこそ」とか「_これでいきたい」「決定」「決定2」「決定3」「決定させてくれ」「これでだめならもうむり」とかになってたもん。(隙あらばふざけていくスタイル)
でも重要な役割を担うものだったので、せめて頑張って作らないと。
ちなみに役者が座ってる岩、発泡スチロールで作ってるんですけど、
我々発泡スチロールで岩作りすぎて、「劇団対抗発泡スチロールで岩作り大会」とかあったら全国大会行けるんじゃないかと思う。どこか開催してくれ。
このお芝居、カラクリでは珍しく映像が使われていまして、
DJがDJしてるときの背景はもちろん、
黒板消しとか
百人一首とかも映せました。
…え…?そんなシーンあった…?全然思い出せない…こわい…。
あと謎のロックンローラーらしきユニットのヴィジュアル映像が映し出されたり。
この背景映像の恥ずかしさと言ったら!無かった!(笑)あれもこれも夢じゃないからその手でドアを開けそうだったもの!ウルトラなソウルが恥ずかしかったもの!
そしてさらにどうでも良い話なんですけど、このお芝居全員男役前提だったので、
髪が長い子は後ろで縛るかショートヘアのウイッグを被ってたんです。
で、
この子(当時の新人さんだったなるちゃんです。愉快な子です。)がこうやって転ぶシーンのあと、
この会議のシーンなんですよ。
練習中ずっと大丈夫だったのに、本番で転んだ時、
落ちたんですよ…ウイッグが…床に…。
大抵こういうアクシデントは本番に付き物です。
何か起こると役者たちの頭はものすごい速さで回転します。遠心分離機くらい回転します。
どうする…どうする…!?かぶり直せるか…?いや!この後会議のシーンだから大道具の移動がある、そのタイミングをずらすわけにはいかない、だとすれば移動後の座るまでの間になんとかするのが得策、しかしショートのウイッグなだけあってどっちが前か一瞬では判断できない、もたついたらさらに目立つ、隠し持っておくにもどこに…?しかもウイッグ被るために頭にネット被ってんだよ…目立つよ!風呂上がりのお婆ちゃんみたいだもん!どうする!これ…どうする…!…………周りにはどうにもできねえ!がんばれ本人!!!!!
ってのが0.1秒くらいで全員の頭の中にズワンッっと回ります。
いや~…たぶんね、正解は「座ってからゆっくりとかぶり直す」で良いんですよ。
でも、このシーンは市長(白いシャツの祥子さん)の演説のシーン。
市長を見せたい。周りに座ってる人達が目立ったら駄目だ。動いたら目立つ。しかも客席はおそらく「あっ…ウイッグ落ちちゃった…どうするんだろ…」って思ってるはず。
考え抜いた彼女は、多分信じることにしたのだと思うんです。祥子さんの演技力を。
仮に自分がネット頭のままこのシーンに出続けたとしても、看板女優はきっとこの長台詞でお客さんを惹きつけてくれる。その最中にごそごそ動いて下手に目立つべきじゃない。
そう考えたのであろう彼女は、大道具を完璧なタイミングで移動させ、
周囲との息を合わせ練習通り座った後にそっと、客席からは見えない位置にウイッグを置きました。
自分の、膝の上に。
ウワアアアアおめェ…おめェは…!役者の気持ち!!考えて!!!!!
膝の上にもさっとした毛をのっけながらじっと自分の方見てる役者を真剣に見つめながら長台詞言う役者の気持ちを!!考えてあげて!!
笑うわ!!!!!
いや…マジで…よく笑わずに長台詞言い切ったなって…さすがだなって…思いました…(そこでか)
ちなみにこの即決ロックンロール、動画企画やってたみたいで、
Deep purpleのBlack Nightのイントロに出演者が各々歌詞をつける、という動画がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=1Abcb6KN_Zg
さっき見てみたんだけど、「みんな…つかれてんだな…?」って思うようなひでえ出来(褒めてる)で笑っちまいました。すげー…すげーくだらないの…びっくりした…(笑)
あとこれは周囲に嵌められてperfumeのチョコレートディスコを歌って踊らされる直前の私です。(どうでも良い情報を重ねていくスタイル)
ではでは、レコードの上でツイストを踊る方々の写真でお暇したいと思います。
今週もありがとうございました!
おやすみなさいませ&いってらっしゃいませ~。
岩が転がるロックンロール≫
カテゴリー │伊藤「ナグリは友達。」
from きゅん
即決ロックンロールをまだ出してなかった。
カラクリと言えばロック。ロックと言えばカラクリ。
社訓ならぬ劇団訓は『ロックであれ。』(ちがう)
そんなbe rockな劇団ですどうも。(ちがう)
でもこんな感じです。わ~ロック~。
絡繰機械’s第10回公演『即決ロックンロール』
【公演詳細はこちら】
http://www.karakurimachines.com/contents/histories/sokketsu
あらすじ:
レコードは回る。地球も回る。そんな世界に目が回る。
揺れろ。転がれ。ロックンロール。
「熱く激しくクダラナく」をモットーにスピード感溢れるダイナミックな芝居を作り続ける絡繰機械’sの最新作は、その名も「即決ロックンロール!」。ついにヤッちまったか的そのまんま感、しかしやはりカラクリといえばロック、ロックといえばカラクリなのであります。
といっても、ありがちなロックバンドのサクセス・ストーリーなんかじゃぁございません。絡繰機械’sらしい捏造世界で揺れて転がるロック魂、巨大な運河建設に賭けた一人の男の物語。シャベルやツルハシ振り回し、土にまみれた荒くれどもがロックを叫んで進むのです。進んだ先になにがあるのか、それは見てのお楽しみ。
ロックの先人達に敬意を表しつつ、日本で最もロックが好きな劇団(当社比)が贈る怒濤の肉弾戦は、市内はもちろん県外からの強力な助っ人も入ってヒートアップ!
芝居なんか興味ネェ!って言う方にこそぜひ見ていただきたい夏の終わりの大騒ぎ。こんな時代にあえてのロック、とにかくロック。そのパワーとともに突き進む1時間半、揺れて転がってお楽しみください!
図面などを引っ張り出す
図面がちょっと分かりにくかったので、3秒くらいで殴り書きしました。
こんな。
あと、
建て込み時の詳細も作ってました…えらい…。
床に敷いてあるレコードのデザインは
こんな。
めっちゃめちゃ大変でした…。
文字と模様全部原寸大で印刷して、赤く塗装した薄ベニヤにマスキングテープ貼ってその上から手動で印字して、カッターで切り抜いて上から塗ったんですよ。ステンシル的な。
すげー…すげー頑張ったんだけど悲しいかな、舞台セットの床の造形物は芝居見てる時ほとんど目に入らない。
いいんだ…レコードの上で揺れて転がって歌って踊る人々って言う概念だから…これは…。
奥のDJブース、重要な役割があります。
こいつは4分割でバラせるように作ってあって、カラクリがよくやる「シーンごとに動く大道具」扱いです。
DJブースがあるときは、
DJがDJしてたり、
世界ロックンロールサミットの会場だったり、
会議の場だったりします。
DJブースが無い時は、
運河建設の現場になったり、
岩山を砕き、掘り進めているシーンだったり、
後ろの階段が見えることで、奥へと続く道を想像できる感じになります。
そんなわけでめっちゃ重要だったので、地の色もまずは絵の具で「こんなイメージ」ってのを作って、
それが通ったらどんなデザインにするか出して、
文字はそんな書体なのか、顔は具体的にどの位置にあって目はどんくらいの大きさで飛沫の飛び散り具合はどんなで…みたいな細かい打ち合わせを重ねました。
もうね、ファイル名が「DJブース_こんどこそ」とか「_これでいきたい」「決定」「決定2」「決定3」「決定させてくれ」「これでだめならもうむり」とかになってたもん。(隙あらばふざけていくスタイル)
でも重要な役割を担うものだったので、せめて頑張って作らないと。
ちなみに役者が座ってる岩、発泡スチロールで作ってるんですけど、
我々発泡スチロールで岩作りすぎて、「劇団対抗発泡スチロールで岩作り大会」とかあったら全国大会行けるんじゃないかと思う。どこか開催してくれ。
このお芝居、カラクリでは珍しく映像が使われていまして、
DJがDJしてるときの背景はもちろん、
黒板消しとか
百人一首とかも映せました。
…え…?そんなシーンあった…?全然思い出せない…こわい…。
あと謎のロックンローラーらしきユニットのヴィジュアル映像が映し出されたり。
この背景映像の恥ずかしさと言ったら!無かった!(笑)あれもこれも夢じゃないからその手でドアを開けそうだったもの!ウルトラなソウルが恥ずかしかったもの!
そしてさらにどうでも良い話なんですけど、このお芝居全員男役前提だったので、
髪が長い子は後ろで縛るかショートヘアのウイッグを被ってたんです。
で、
この子(当時の新人さんだったなるちゃんです。愉快な子です。)がこうやって転ぶシーンのあと、
この会議のシーンなんですよ。
練習中ずっと大丈夫だったのに、本番で転んだ時、
落ちたんですよ…ウイッグが…床に…。
大抵こういうアクシデントは本番に付き物です。
何か起こると役者たちの頭はものすごい速さで回転します。遠心分離機くらい回転します。
どうする…どうする…!?かぶり直せるか…?いや!この後会議のシーンだから大道具の移動がある、そのタイミングをずらすわけにはいかない、だとすれば移動後の座るまでの間になんとかするのが得策、しかしショートのウイッグなだけあってどっちが前か一瞬では判断できない、もたついたらさらに目立つ、隠し持っておくにもどこに…?しかもウイッグ被るために頭にネット被ってんだよ…目立つよ!風呂上がりのお婆ちゃんみたいだもん!どうする!これ…どうする…!…………周りにはどうにもできねえ!がんばれ本人!!!!!
ってのが0.1秒くらいで全員の頭の中にズワンッっと回ります。
いや~…たぶんね、正解は「座ってからゆっくりとかぶり直す」で良いんですよ。
でも、このシーンは市長(白いシャツの祥子さん)の演説のシーン。
市長を見せたい。周りに座ってる人達が目立ったら駄目だ。動いたら目立つ。しかも客席はおそらく「あっ…ウイッグ落ちちゃった…どうするんだろ…」って思ってるはず。
考え抜いた彼女は、多分信じることにしたのだと思うんです。祥子さんの演技力を。
仮に自分がネット頭のままこのシーンに出続けたとしても、看板女優はきっとこの長台詞でお客さんを惹きつけてくれる。その最中にごそごそ動いて下手に目立つべきじゃない。
そう考えたのであろう彼女は、大道具を完璧なタイミングで移動させ、
周囲との息を合わせ練習通り座った後にそっと、客席からは見えない位置にウイッグを置きました。
自分の、膝の上に。
ウワアアアアおめェ…おめェは…!役者の気持ち!!考えて!!!!!
膝の上にもさっとした毛をのっけながらじっと自分の方見てる役者を真剣に見つめながら長台詞言う役者の気持ちを!!考えてあげて!!
笑うわ!!!!!
いや…マジで…よく笑わずに長台詞言い切ったなって…さすがだなって…思いました…(そこでか)
ちなみにこの即決ロックンロール、動画企画やってたみたいで、
Deep purpleのBlack Nightのイントロに出演者が各々歌詞をつける、という動画がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=1Abcb6KN_Zg
さっき見てみたんだけど、「みんな…つかれてんだな…?」って思うようなひでえ出来(褒めてる)で笑っちまいました。すげー…すげーくだらないの…びっくりした…(笑)
あとこれは周囲に嵌められてperfumeのチョコレートディスコを歌って踊らされる直前の私です。(どうでも良い情報を重ねていくスタイル)
ではでは、レコードの上でツイストを踊る方々の写真でお暇したいと思います。
今週もありがとうございました!
おやすみなさいませ&いってらっしゃいませ~。