受賞!

カテゴリー │阿吽

from 唐津匠

ご挨拶が遅くなりましたが、第5回公演『阿吽』が終了しました。無事に……と言うにはあまりにも様々なアクシデントに見舞われた3ヶ月弱の制作期間でしたが、それでもなんとか諸々対応して本番を迎え、ご好評のうちに終演出来ました。参加してくれた役者・スタッフはもちろん、ご来場くださったお客様、ご協力くださった諸団体様などなど、この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

こないだの日曜日に行われたフェスティバルのファイナルイベントに、絡繰機械'sレギュラー陣と参列してきたのですが、今回の『阿吽』、なんとですね
最優秀賞
を受賞しました。さらにですね、
主演女優賞に中西祥子
特別賞に唐津匠
がそれぞれ選ばれました。惜しくも主演男優賞は逃しましたが(昨年に続き該当者無し)、非常に高く評価していただいたみたいで嬉しい限りです。

受賞!


打ち上げの席で、表彰式の時の態度が微妙だったと指摘されたんですが、いや普通に喜んでいたんですよ。ただなんか、特別賞で名前呼ばれた時、どういう賞なのかよくわからない状態(去年までなかった賞なので)だったので、へ?ってなったんですよ。受賞理由がイマイチ掴めなかったんで、ありがとうございますとしか言えないし。で、受賞理由は後で説明が……って言われたので、「ということは、多分ウチは最優秀賞じゃなくて、でもがんばってたから特別賞ってかたちで評価してくれたのかな」と踏んでたわけです。そしたら最優秀賞は絡繰機械'sって呼ばれて、再び、へ?ってなってしまったわけです。

だからなんというか、なんか喋らなくちゃいけなくなってもまだ、イマイチ状況が理解できてなくて、よくわからん話をボソボソしてしまったと。そういうわけなのでした。どうもすみません。別にフェスや審査員の先生方を批判したわけじゃないんですよ。ウチの芝居が評価されたってことは、ウチみたいに自作台本でナンセンスな芝居やっても評価してもらえるんだから、自分たちが面白いと思えることを信じてみんながんばりましょうって言いたかっただけで。

特別賞については、打ち上げで聞いた話なんかを加味して考えると、「主演男優賞」「劇評賞」が該当者なしになったこともあって、別の部分で賞を出そうという流れがあったらしい。で、「大きく貢献したということでは」(鈴木氏)、「脚本・演出を評価して」(本間氏)、「総合的な舞台づくり」(阿部氏)というあたりで受賞に至ったと。そう解釈しました(ハズレてたらすみません)。

そういうことは名前を呼ぶ前に説明して欲しかった・・・^^;
よろこびを著すタイミングがわからなかったヌルイ僕でした。

さて。自信あったか、と言われると。あったともなかったとも。

受賞!脚本書き上がったのは実は本番10日くらい前で、不安要素が多々ありました。ただその2日後(!)の通し稽古では、短期間で台詞や段取りをアタマに入れなきゃならないという無茶な状況にもかかわらず、みんな非常にがんばってくれまして、イヤ面白いわ少なくとも僕は好きだわコレ、と自信を持ったんですね。作品についてはね。

ただ、賞となると話は別。シリアスな空気感だったり、アート色の強い作品だったり、ハートウォーミングでちょっと泣けて、みたいな作品の方が、やっぱりウケがいいんですよね。今回の『阿吽』はそういう作りをまったく無視したとこで書いてるので、企画が決まった段階で「審査員ウケ悪そうな作品だから、賞とか気にせずやりましょう」という感じで進んでたんです。だから作品についての自信とは裏腹に、賞については全然自信なかったです。というか、ファイナルの会場に到着して手渡された寸評ざくっと読んでもまだ、『半神』やったm-planetが最優秀賞なんだろうなやっぱ既成台本はいいよなそりゃ僕と野田秀樹比べたら野田さんのが上だろしょーがネーヨコンチクショーメでも僕の好み的には『半神』より『阿吽』の方が上だからそれでいいんだよコンニャロウとか、句読点ない感じで思ってました。

が、蓋開けてみたら各賞を頂いてしまい、正直驚きました。「好きなモノを好きなように全力で作る」という、ある意味いつものスタンスでやったことが、逆に功を奏したのかもしれません。

2年前フェスティバルに賞ができてから、老舗のからっかぜさんが新劇系の既成台本の上演で受賞、というのが続いてたんですね。さらに昨年のファイナルイベントでは、オリジナル書くより既成台本推奨みたいな話が出たりして、個人的には非常に不満に思ってたのです。いや既成台本が悪いってわけじゃないんですよ。それはそれで良さはあるし、目的によっては既成台本選んだ方がいい場合もあるでしょう。ただ、既成台本推奨ってどういうことよ、と思うんです。新しい作家を産みだそう・育てようとしない限り新たな作家は出ないでしょうし、新たな作家は絶対必要なわけ。だって地方から全国区になる劇団というのは、ほとんどの場合オリジナル作品が評価されて有名になっていくんですから。そういう芽を摘んでしまってどうするんだと。むしろ「オリジナル脚本は多分叩くけど、どれだけ叩かれても諦めずに食らいついて、いつか褒めざるを得ないような作品書いてくれ」くらい言って欲しいよね。

と、まあ愚痴っぽくなってしまいましたが、そんな去年の状況がある中で、オリジナル台本でしかもナンセンスぽい作品にも関わらず、最優秀賞をくださった今回の審査員の方々には懐の深さを感じました。素直に敬意を表したいと思います。

ところで、ファイナルイベントに参加出来なかった方々に結果報告するなかで思ったんですが「参加・協力・応援してくださった方々のおかげで受賞できました。みなさんありがとう」って僕が言うの、なんか変ですよね。中西が女優賞に対して言うのはおかしくないんだけど、僕が言うのはね。だって、皆様のおかげで僕が受賞したわけじゃないんだもん。皆様でもらった賞なわけですよ。特にウチは、演出以外の人たちの負担が非常に大きいというか、全員相当な苦労を重ねて公演してますので、僕がもらった個人賞だって僕以外の人の担当領域も多分に評価された上での賞なんですよ多分。お客様方にしたって、今まで支え続けてくれたわけですし、そういうみんなの苦労に対しての受賞なんですね。だから、ありがとうっていうのはなんか変だなと。そんなわけで。

皆様おめでとうございます。


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この記事へのコメント
ばんざーい!!!
おめでとうございますっ!!!!

線香花火の願掛け、見事叶いましたな。
Posted by ねお at 2008年12月16日 23:28
>ねお様
姐さんのサポートのおかげだよ!ありがとー!!

だけどねぇ、ハリウッドが遠いのよ…。
次こそは線香花火もたせてみせます!
Posted by show-co at 2008年12月17日 04:07
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    コメント(2)